clubhouseで開催されているWSET Level3の勉強会。毎週決まった範囲のなかで、1人1つずつ質問を用意しておき、ほかの人がその場で考えて答えるスタイルで進行します。
この記事では、メンバーから出た質問とその答え、ポイントなどを簡単にまとめています。現在勉強されている方、これから受験される方、WSETに関係なくワインに興味のある方など、誰かのお役に立てれば幸いです。
今回はギリシャ🇬🇷イタリア🇮🇹がテーマです!
第1回〜第3回のまとめはこちら↓
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では参りましょう!
目次
ギリシャ GREECE
Q. サントリーニ島を代表する白ブドウの名称は何か。また、そのブドウで辛口ワインを作った場合のスタイルを述べよ。
- 名称:Assyrtiko(アシルティコ)
- スタイル
- 酸味が高い
- レモンやライムのような柑橘類
- 桃、アプリコットのような有核果実
- ミディアム〜フルボディ(凝縮された風味)
Q. サントリーニ島は強風が吹くことで有名である。強風がブドウの木に与える悪影響と、その対策を答えよ。
- 強風の悪影響
- 木や果実に物理的ダメージ
- →収穫量が減る
- 葉っぱが飛んでいく
- →光合成が止まる→熟度が落ちる
- (Diplomaレベル)
- 気孔が閉じる
- →光合成も呼吸も閉じる
- トレリスが破壊されることがある→お金がかかる→ワインの価格が上がる
- 気孔が閉じる
- 木や果実に物理的ダメージ
- 対策
- 防風林
- 風から木や果実を守るような仕立て方
- ローヌ:ゴブレット
- サントリーニ:籠仕立て
- 支柱で支える
- 畑の場所を選ぶ(風上に山がある場所に畑を設けるなど)
イタリア ITALY
Q. イタリアワインのラベルに表示される「Classico」「Riserva」とは何か?
- Classico
- 多くの原産地呼称で、本来の生産地域よりも外でブドウが栽培できるよう、境界が拡大されてきた
- Classicoは、もともと格付けされていた栽培地のブドウだけでつくられたワインを示す
- Classicoにはそのエリアの最上のワインが多く含まれる
- Riserva
- 原産地呼称法で決まっている最低レベルに比べて、以下2つの特徴を持ったワインを示す
- 高いアルコールを持っている
- 長い熟成期間を経ている
- 原産地呼称法で決まっている最低レベルに比べて、以下2つの特徴を持ったワインを示す
Q. Soave Classico、Valpolicella Classico、Chianti Classicoに共通する畑の特徴と、それがブドウに与える影響を述べよ。
- 山麓の丘陵地帯にある
- Classicoでない地域と比べて標高が高く、気温が低い
- その結果、ブドウの成熟が遅くなる
- 高い酸を保って完熟した風味が得られる
- 熟成ポテンシャルにもつながる
Q. Amarone della ValpolicellaとRecioto della Valpolicellaはどう異なるのか?また、どういう製法でつくられるか?
- どちらもPassito製法でつくられる
- 酸が高いうちに果実を収穫し、陰干しして糖と風味を凝縮させる
- 共通点
- フルボディ
- アルコール高い
- 凝縮されたレッドベリー
- 相違点
- Amarone della Valpolicella
- Dry または Off-Dry
- 香辛料
- オークの【大樽】で熟成させられる
- Recioto della Valpolicella
- 甘口
- Amarone della Valpolicella
Reciotoも樽で熟成するけれど、バリックを使うことが多いみたいです。Reciotoのほうが一般的に樽の風味が強いのかな……?
Amaroneは長期熟成することも多いから、「大樽でゆっくり」っていう感じなのかな? これに関連した問題が、以下です。
Q. Amarone della Valpolicellaでは大樽が使われることが多い。大樽を使うと熟成がゆっくりになるが、その理由は何か?
- 樽と接する面積が小さい→酸素と触れにくい→酸化のスピードが遅い
- 長年使用する→蓄積された酒石酸の結晶が内側に付着して層を形成する→酸素を通さない
大樽はほんとうに大きいから簡単には動かせない!業者を呼んで解体するレベル。よって、何十年も使うもの。転がせるようなものじゃないんですね……!
アルザスでも、100年以上も経った大樽が使われています。
Q. イタリア北部で使われてきた伝統的な仕立て方を特定して描写し、それによって得られるメリットを述べよ。
- Pergola
- 高い
- 水平にキャノピー
- メリット
- 日焼けを防ぐ
- 空気の流れをよくして病害リスクを下げる
Pergolaは日本でよく使われる仕立て方ですね🍇
以下の情報も合わせてチェック。
- Pergolaのデメリット
- 機械収穫できない
- 密植できない
- 根が地中深くに潜らないので凝縮度はあまり上がらない
- 北イタリアでは、今はVSP(垣根仕立て)が主流
- 高い酸味と低い糖分レベルが必要な場合には今でもPergolaが使われる(泡用など)
- 北イタリア以外にも、雨が多く湿気が多いところではよく使われてきた手法
- 例:ヴィーニョ・ヴェルデ(ここでも今はVSPが主流)
「雨が多い地域でブドウを育てることになったら、あなたはどういう仕立て方をするか?」みたいな問題も想定されます。
今日はここまで!
来週はスペイン・ポルトガルです。楽しみですね。
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