駅前のフルーツ屋さんにいて働いている人は、大体いつも駅前のフルーツ屋さんにいるのだなとふと思う。
そして花屋さんにいる人はいつも花屋さんにいるのだ。
どこか一定の場所に留まる、ということについて考えていたら電車が近づいて止まる音がする。
電車に乗って一定の場所に留まりにゆく人々の波。
留まったり留まりに行ったりして、気づいたら解体されているのが生きるということか。
美容院に行ったら忘れずに来たことを褒めてもらえた。
まだ3回くらいしか行ってない気がするのに本質を見抜かれているようだ。
頭皮が凝りすぎていて優しいシャンプーでも痛いくらいだったが、すぐに気持ちよくなったから、ほぐされたのだろうと思う。
カットをしてもらう間に『スピンクの笑顔』を読んだ。
最後まではたどり着かなかったから人前で泣かずに済んだ。
とはいえ、こじんまりとしたお店だから見られるとしても美容師さんにだけだ。
髪の毛に鋏を入れられても大丈夫な相手なら、泣いているのを見られることなど実はなんともないのかもしれない。
昼間にラインをしていて、スタンプって本当に言語だ、と感じた。
相手と同じスタンプでやりとりして初めて通じるものがあるのだ。
それはお揃いの喜びとかではなく、同じ種類のことばで話せることの嬉しさ。
今日はくたくたに疲れている。
しばらくは同じ種類のことばで話せる人としか話したくないと思った。
2日続けて3時間ほどしか眠れていない。
今日はもう少し眠りたい。
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