【珈琲豆レポ】〈Guatemala〉El Socorro(Unir 長岡天神店)

連続で珈琲レポ。

こちらの豆は先週末、京都新祝祭管弦楽団の本番が長岡京であって、そのついでにホール近くにあるUnirの長岡天神店で買ってきた。

お店の方が本当に、ほんとうに、「コーヒーが好き!」ていうのが伝わってくるような接客をしてくださって、短時間だけど刺激的な時間だった。
このコーヒー以外にもいくつか飲ませてもらって、コーヒーという液体の多様性にあまりにも驚いた。
コーヒー探索意欲が湧くお店でしたね。

では詳細を。

◆ DETAIL

・商品名: Guatemala El Socorro(エルソコロ)
・購入店:Unir 長岡天神店
・原産国:Guatemala
・地区:Palencia
・農園:El Socorro
・プロデューサー:Juan de la Cerda Colon
・畑の標高:1,700
・品種:Bourbon、Caturra
・製法:Fully Washed
・焙煎:中煎り
・お店による説明:お待たせしました、毎年大好評エルソコロ農園の販売開始です! Unirでは中煎りです。ネーブルオレンジ、アプリコット、ローストナッツなどの風味と後味にはブラウンシュガーのような甘さを感じます。爽やかな酸と甘味、滑らかで透明感を感じることのできるコーヒーです。

[参考] Unir公式HP


◆ TASTING NOTE

▷ 珈琲の正式なテイスティング法ではなく、普通に飲むために淹れて感じたことのメモです
▷ ハンドドリップ(フィルター:KONO 名門 MDK21)
▷ 26(10+8+8)g、3杯分
▷ WEDGWOOD 「リー」型のカップ

外観

・少し黄色みがかった茶褐色で、クリーミーな印象がある。

香り

・ミルクチョコの印象。
・それに加えて、少しだけ焦がしたキャンディ、プラリネ的な甘さのニュアンスもある。

味わい

・アタックはなめらか。上質な、目の細かい織物のような質感。
・酸味は「ネーブルオレンジ」(←お店の方によると、オレンジの中でも一番甘いオレンジだそう)。酸の量は強すぎず「甘酸っぱい」。酸のニュアンスはしっかりとあるが「酸っぱさ」は少ない、という感じ。
・その甘酸っぱさがコクをうまく包みこんでまろやかな味を作っている。
・甘み、丸みのあるボディ。
・余韻は上方に広がり、とても長い。

全体の印象

・フルーティーである。
・余韻の長さと広がりがすばらしく好み。この口内の余韻の中に何を放り込んだら=何を食べたらおいしいんだろう? と考えるのが楽しくなるような。オランジェットみたいなフルーティーなチョコレートが合いそうだなあと思う。


◆ MEMO

今日もこの本↓からいくつか重要そうな点をメモする。


・グアテマラでのコーヒー栽培の歴史

1750年ごろイエズス会士たちによってコーヒーが持ち込まれたと考える人が多いが、1747年には既に栽培され、飲まれていたという報告もある。
主要な換金作物だった天然インディゴの需要が化学染料の発明により減少したことで、1856年以降、コーヒーはグアテマラの重要な作物に。

1747年? 1750年? コーヒーが栽培され飲まれていた
1845年 政府によってコーヒー栽培促進委員会設置(生産者向け教材作成、価格や品質の設定)
1868年 政府が100万個のコーヒーの種を配布
1871年 フスト・ルフィノ・バリオス政権(公有地が売買対象とされ、先住民は土地を奪われた。その土地に大規模コーヒー農園が設けられた)
1880年 コーヒーがグアテマラの輸出の約90%に

1930年頃 世界恐慌 → 大統領ホルヘ・ウビコによる政策(大掛かりなインフラ整備、米国ユナイテッド・フルーツ・カンパニーに多くの権力と土地を付与) → ゼネスト・抗議運動により退陣、民主化の時代へ
1953年 アルベンス大統領による農業用土地再分配の試み → 米国により政権転覆、実現せず → これによって内戦へ

1960-1996年 争いが続く
2000年前後 コーヒー生産のピーク
2001年 コーヒー危機 → それ以降多くの生産者がコーヒーを離れ、マカダミアナッツやアボカド生産へ・コーヒーサビ病の深刻化

こうしてみると政治の影響の強さ、そしてコーヒー危機がいかにたいへんな出来事であるのか、改めて思い知らされるな……

[参考]コーヒー危機関連の論文↓ 面白かったです!
妹尾裕彦「コーヒー危機の原因とコーヒー収入の安定・向上策をめぐる神話と現実――国際コーヒー協定(ICA)とフェア・トレードを中心に」

『スペシャルティコーヒー大事典』著者のジェームズ・ホフマンによると「グアテマラは他のコーヒー生産国と比べ、主要な生産地域を明確に定め、地域ごとにコーヒーを徹底的に特徴づけて市場へ出すことに成功している」とのこと。
ブランディングが大切だというのはワインと同じだ。

・グアテマラのコーヒーの等級

他の中米の国々と同様、標高による格付け。

高い

ストリクトリー・ハード・ビーン(SHB) 1300 m〜
ハード・ビーン(HB) 1220 〜 1300m
セミ・ハード・ビーン(SH) 1050 〜 1220 m
エクストラ・プライム・ウォッシュト(EPW) 900 〜 1050 m
プライム・ウォッシュト(PW) 750 ~ 900 m




・トレーサビリティー

グアテマラ産コーヒーは農園、農協や生産者団体まで生産履歴をたどることが可能。
いくつかの地域が原産地呼称の保護対象。
トレーサビリティーの歴史も長く、農家の多くがウェットミルや生産設備を個人で所有し、高品質なコーヒーを生産している。
※グアテマラコーヒーは100%ウォッシュト。

・農園について

エルソコロ農園は、国際的なコンテスト・カップオブエクセレンスに何度も上位入賞している農園。

今回いろいろと調べていたら、広島にあるEARTH BERRY COFFEEというお店のブログに農園のことが詳しく書かれていたのでリンクをはります。

これが世界一流か。 ~豆記世界編・グアテマラ~

あらゆる面でクオリティの高い農園なんだなあということがよくわかる……!

この世にはいろんな美味しいものがあるけれど、そのひとつひとつにやっぱり理由があるんだなあ。
できるだけたくさん、それらを味わいたいし、知りたいなあと心から思う。

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