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ヒガシマルの予約限定うすくち醤油「龍野乃刻」は神

物心ついたときからヒガシマルのうすくち醤油で育った。その隣にはいつもキッコーマンの濃口醤油があって、醤油というのは一家に2種類あるのが普通だと思っていた。

そしてその2種類は、ヒガシマルのうすくちとキッコーマンの濃口のペア以外ありえないと思っていたから、醤油売場でそれ以外の商品をチラ見したことすらなかった。

でも今、わたしの家にはもっとたくさんの醤油がある。ありすぎて収まらない。なぜこうなったのか、ちょっと振り返ってみよう。

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わたしの醤油ヒストリー

彼氏(今の夫)と同棲していた頃、彼のお母さんが上等な醤油をくださった。その醤油を贅沢にも煮物に使ったとき、わたしは知った。醤油ひとつ変えただけで、あらゆる料理の味わいが全体的に変わる! なんだこれは!?

もちろんヒガシマルのうすくちとキッコーマンの濃口の味は好きだけれど、いただいた醤油で作った料理には、今まで出会ったことのないおいしさがあった。

その後、スーパーに行くときは知らない銘柄にも目を配るようになった。結婚した直後のある日、ちょっと節約しようとして最安の醤油を買ってみたときの絶望は忘れない。醤油を節約すると全てが台無しになる! 調味料……あなどれない。

ヒガシマルのお膝元であり、さまざまな醤油醸造所が立ち並ぶ龍野という土地は、実はわたしの実家からそれほど遠くはない。最近その龍野に、いろんな醤油が買えるちょっとおしゃれなお店ができたと知り、帰省ついでに寄ってみた。

そこで知ったのは、醤油の世界が予想以上に広く、そして奥深いこと。当時はまだ新型コロナウイルスなんて流行していなくて、醤油を試食(試飲?)し放題だった。そこで試食した醤油はどれも、隣の醤油とはまったく違った個性を持っていた。なんて言えばいいんだろう。どの醤油にも「顔」があることを初めて知った、とでも言えばいいのかなあ。どれも本当にいい顔をしていて、みんな連れて帰りたかったのだけれど、醤油というのはそんなにたくさん使うものじゃないから、泣く泣く1つか2つを買って帰った。これから先にどんな醤油との出会いがあるのか考えて、ワクワクしたのを覚えている。

まあこんな感じで、醤油という一つの調味料に無限の可能性があることがわかって以来、努めていろんな醤油を買うようにしてきた。そんなわたしだが、この秋、これまでに一番美味しいと言える醤油に出会った。それが「龍野乃刻(たつののとき)」である。

「龍野乃刻」そのバランス感は唯一無二!

ビンの時点ですでに美味しそうである

龍野乃刻はヒガシマルが1年に1回だけ売り出す限定のお醤油。大豆、小麦、米、塩、そして水まで、地元・播磨産の厳選素材だけを使って、春に仕込み、秋に絞る。そして、伝統製法をもとに新たなアレンジを加えた「甘酒二段仕込み」という方法で造られているそう。

予約した時点で、美味しいことはわかっていた。でも、こんなに美味しいとは。

龍野乃刻は、やはりうすくちの醤油である。少し赤みを帯びた、キラキラと輝く液体。色は薄く、向こうがわが透けて見える。ビンから器に移すと、トットットット……と、高級なお酒を思わせる音が。いいですねえ、粋な計らいですねえ。

さて実食。色あいに反して、香りや味わいは芳醇なコクがある。豊かな甘味。安いうすくち醤油にありがちなツンとくる辛さは、微塵も感じない。それでいて、濃口醤油とは違った、適度に軽やかな身のこなし。うまく言えないのだけれど、すごく濃いのにケバくない。面倒見が良いのにウザくない。そんな感じ? なんか違うかもな。とにかく、最近なかなか見ない見事なバランス感覚なのだ。

この醤油、どうやって使うのが一番美味しいのか。今もまだ研究中ですが……お造りや卵かけご飯などの王道っぽい食べ方はもちろん非常に良い。しかしわたしのおすすめは、しいたけを焼いて熱いうちにこの醤油を垂らすっていう食べ方です。

2020年分はもう売り切れですが、2021年分も多分このページで再販されるのではないかなあ。ぜひ、ぜひ! チェックしてくださいね。来年予約するときは、Twitterとかで呟こうかな。もし覚えていたら。

→ヒガシマル醤油 通信販売 「龍野乃刻」

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書いた人

京都在住。創造的なことすべてに興味があります。

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コメント一覧 (2件)

  • 龍野の醤油屋さんの店名を教えて頂くことはできますか?

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